近年、美容医療の現場で急速に注目を集めている「マイクロニードルRF治療」。
その代表格ともいえる「ポテンツァ(POTENZA)」は、従来のニードルRF機器とどこが違うのか?
この記事では、ニードルRF治療の仕組みから期待できる効果、さらに“ポテンツァならでは”の革新的特徴まで、クリニック様向けに分かりやすくまとめました。
1. マイクロニードルRF治療とは?──基本メカニズムを理解しよう
マイクロニードルRF治療は、極細の針(マイクロニードル)を皮膚に刺入し、その先端から高周波(RF:Radio Frequency)エネルギーを照射する治療法です。
レーザーや光(IPL)とは異なり、針を介して真皮層までダイレクトに熱エネルギーを届けられるため、深層のコラーゲン再生を強力に促します。
- 創傷治癒機構の活用
微細な穴を多数開けることで「傷を治そうとする力」が活性化。
線維芽細胞が刺激され、コラーゲン・エラスチンが増生します。 - RFによる熱作用
真皮内で熱を発生させ、瞬時の引き締め(たとえるなら生卵→ゆで卵)と長期的な再生反応を引き起こします。絶縁コーティング針なら表皮ダメージを抑制しつつ狙い撃ち可能。 - ドラッグデリバリー(搭載機種のみ)
ポンピングチップを使えば、針を抜くと同時に薬剤を真皮層へ均一注入。成長因子やニキビ治療薬の浸透率を飛躍的に高めます。 - 多彩なチップによるカスタマイズ
針長(0.3~1.0mm以上)、本数、絶縁/非絶縁針、モノポーラ/バイポーラなど、肌状態・部位・目的に応じた最適設定が可能です。
2. 主なニードルRF機器とその特徴
機器名 | 刺入方式・チップ | 特徴 | 得意領域 |
---|---|---|---|
ポテンツァ | 垂直刺入/ドラッグデリバリー対応/多種チップ | 薬剤注入システム+11種以上のチップで幅広い対応 | 肝斑/しわ/毛穴/ニキビ跡 |
ダーマクリア | 垂直刺入/多種チップ | 薬剤注入システム+7種チップで幅広い対応 | 肝斑/しわ/毛穴/ニキビ跡 |
シルファームX | 垂直刺入/非絶縁針 | 肝斑・赤ら顔特化 | 肝斑/赤ら顔/ニキビ跡 |
モルフェウス8 | 垂直刺入/深部加熱 | 皮下脂肪層まで熱届く | リフトアップ/たるみ対策 |
インフィニ | 垂直刺入+SFR/MFRハイブリッド | 表皮~真皮を同時にアプローチ | リジュビネーション全般 |
ブレッシング | 傾斜刺入テクノロジー/AI出力自動調整 | 線維組織サブシジョン効果+効率的薬剤導入 | 深部線維束トリートメント |
3. “ポテンツァ”が選ばれる理由──他機器との大きな違い
- ドラッグデリバリーシステム
専用チップで、薬剤をムダなく”真皮まで浸透。ニキビ跡や美白(肝斑)など、薬剤の効果を最大化します。 - 多彩な専用チップ
肝斑用、ニキビ用、毛穴用など11種類以上。密度や針長を最適化し、肌吸引+挿入+RF照射を同時に。痛みとダウンタイムを抑えつつ高い効果。 - 肝斑治療への優位性
従来リスクが高かった肝斑に対し、メラノサイトへピンポイントでエネルギーを届けることで安全・効果的に改善。
4. 期待できる効果と治療スケジュール
- ニキビ跡(クレーター):創傷治癒×RFで凹凸を平滑化
- シワ・たるみ:即時引き締め+長期的コラーゲン増生
- 毛穴の開き:皮脂腺抑制+コラーゲン再生
- 赤ら顔・酒さ:拡張血管のリモデリング
- 肝斑:メラニン抑制+基底膜修復
▶︎治療間隔:2~6週間おきに3~5回
▶︎効果実感:3回目以降にピーク、半年程度持続
▶︎メンテナンス:半年~1年に1回の追加施術が◎
5. ダウンタイム&施術時の注意点
主な症状:赤み(数時間~翌日)、腫れ、かさぶた(数日)、内出血(1~2週間)
対応ケア:徹底保湿+紫外線対策/当日~翌日からシャワー可/ピーリング類の一時停止
禁忌:妊娠・授乳/ペースメーカー/ケロイド体質/局所麻酔アレルギー など
機器管理:滅菌チップ再使用禁止/定期点検・換気/改造禁止
まとめと最新トレンド
マイクロニードルRF治療は、創傷治癒機構・RF熱作用・薬剤導入・多様チップの4大要素が相乗効果を生み出す、まさに「次世代の肌再生テクノロジー」。
その中でもポテンツァは、ドラッグデリバリーの精度・肝斑適応力・チップバリエーション・モード切替の柔軟性で群を抜いた存在と言えます。
最近は、各社からマイクロニードルRFが発売されており、クリニックのスタンダードな施術メニューとなってきました。
中でも注目したいのが、最近発売された「ダーマクリア」。
幹細胞をマイクロニードルで真皮層に薬剤導入できる機能を搭載し、しかもリーズナブルな価格設定で“普及版”としてのポジションを確立しつつあります。
今後も各機器の技術競争は激化し、より痛みを抑えた安全性・高い導入効果・コストパフォーマンスに優れる製品が登場することでしょう。クリニック運営者様は、設備導入の際に最新情報をキャッチアップし、自院の強みや患者様ニーズに最適化したラインナップ選びをすることが、集患・満足度向上の鍵となります。