開業運転資金足りず経営も生活もつらくなる前に対策してください!
出演:
・医療特化の税理士 中村 節子(中村会計事務所 代表)
・江戸堀サンテクリニック 古谷 鉄夫 院長
中村:
本日のテーマは「開業半年間の運転資金」
医療特化の会計事務所 税理士の中村です
古谷:
江戸堀サンテクリニック院長 古谷です
中村:
事業計画書を出されたときに
運転資金という部門がありますが
実際スタートされて
その運転資金の感覚ってどうでした?
古谷:
運転資金というと事業の運転資金だけのようですが
銀行から言われてたのは生活費も入ってますと
銀行の運転資金の計算が凄く厳しくて思ったよりも減って
結局足りなくなりました
中村:
足りなくなったときはどうされましたか?
古谷:
最終的に自己資金で補填をできるだけして
足りないところは銀行に相談をしました
中村:
一般的に言われる医療関係の運転資金で
2ヶ月分事業の運転資金という言い方をするんですけども
古谷:
事業計画以上に患者が増えて
売上は上がるのですが
保険診療なので保険のお金が入ってくるのが2ヶ月先で
中村:
そうですね
古谷:
2ヶ月分用意しても
3ヶ月目に入ってくるのは1ヶ月目の分のお金で大した額が入ってこないです
中村:
まだまだ患者さん少ない状態で
古谷:
そうなんです
結局はほぼ0に近い状態で
中村:
という事は3ヶ月?
古谷:
いえ、その次の月もたいして上がっているわけでは無いので
結局4ヵ月
例えば当院は9月に開業して
12月~1月にかけて売上が倍になりましたが
中村:
まぁ悪い事というか
いい事というか
古谷:
いい事ではあるのですが
結局経費だけドンドン出ていって
中村:
そうですよね
古谷:
薬もドンドン入れないといけないですし…
それなのに、お金が入ってこない
で、その月に入ってくるのが20日ですし
2ヶ月目のお金しか入らず
全然足りなくなって
中村:
そうですね
一息つけるのは
半年たった後くらい?
古谷:
最低半年で
ある程度患者様の増加率が落ち着いてきだしてからですね
中村:
先生の院の場合は内科もされているので
結構季節変動もおきて
一番お金が無い時にいれるべき材料費…
でも材料屋さん待ってくれますよね?
古谷:
お願いしたことないのでわからないですが
待ってくれると思います
中村:
そうですね
材料屋さんとか
検査とか
そちら関係はお願いすれば結構待ってくれるのでは…
古谷:
検査に関しては、基本1年間は
たぶんどの検査会社も極端に安くしてくれるので
中村:
そうですね
逃げられたら困りますからね
そのあたりで我慢して
半年待てば少し楽になるという感じですかね?
古谷:
ただ当院は半年経ってもまだ患者様が増えてる途中でしたので
まだ結構厳しかったです
中村:
患者さん増えたら増えたで大変ですし
増えなければ更に大変ですし
これから開業される先生は
すこし余分にもう2ヶ月
古谷:
そうですね
あともう1つは
銀行の運転資金の中に生活費が入っていますが
どの先生も勤務医の時の生活水準を考えていると思いますが
銀行の考えとはかなり違うと思います
中村:
そうですよね
古谷:
最低限カツカツで生活してください、と言われます
中村:
急にそんなこと言われても
なかなか難しいです
古谷:
ご自身は何とか我慢できても
家族がなかなか変えられません
思った以上にお金かかります
中村:
そうですね
だから開業の時にご家族がいらっしゃる方は
奥様には徹底的に少しの間我慢してくださいと
お願いしないと
古谷:
奥さんは我慢してくれても
子供の教育費とかその辺は厳しいです
中村:
習い事やめろとは言えませんね
古谷:
そうなんです
中村:
自己資金を何割出してと言われても
いかに隠しておくか
古谷:
そうです
それはあります
中村:
運転資金を少し膨らませて通れば
まだ少しマシかな
古谷:
できるだけ最初は自己資金を使わないで
運営できた方がよいですね
中村:
これから開業準備をされる先生は
是非、そのように頑張ってください