医療広告ガイドラインに配慮したPR戦略|美容クリニックの“攻めと守り”の集患術
はじめに
美容クリニックにおける集患活動は、SNSやLP、動画、チラシなど多岐にわたりますが、常に頭を悩ませるのが「医療広告ガイドライン」との兼ね合いです。
「どこまで言っていいの?」「この表現はOK?」

この記事では、「医療広告ガイドラインに配慮したPR戦略」をキーワードに、攻めすぎず埋もれないPRのコツを解説します。
医療広告ガイドラインとは?|基本と注意点
- 厚労省が定める医療機関の広告に関するルール
- 虚偽広告、誇大広告、比較広告、体験談・ビフォーアフターの無制限使用は禁止
- 美容医療も“医療”である以上、対象となる
具体的にNGとなる例:
- 「必ず◯回で効果が出ます」などの断定表現
- 「◯%の人が満足」などの未根拠データ
- 患者の顔写真・体験談の乱用(広告では原則NG)
集患力を落とさず、ルールを守る5つの工夫
1. “事実”と“印象”を分けて記載する
- NG例:「小顔効果100%!」
- OK例:「輪郭の印象がスッキリしたと感じた患者様が多くいらっしゃいました(当院アンケートより)」
根拠を添えて、主観と客観を分けることが鍵です。
2. “Before-After”はLPやSNSで表現を変える
- 医療広告ではNGでも、自費診療ページやSNSでは運用可能なケースも
- 表現方法を「症例紹介」「スタッフコメント」などに変える
3. “動画”は広告ではなく“情報提供”として活用
- YouTube動画では、体験談や写真使用の自由度が高い
- 「これは広告ではなく啓発動画」という体裁で情報を整理
- 患者視点の理解を促す構成を意識
4. “無料相談・資料請求”の導線を作る
- LPで強い訴求ができなくても、「まずは無料で学べます」の導線があればOK
- 医療広告では禁止の内容も、登録後の会員限定ページで可能になる
5. “検索意図”に応える記事や動画で集客
- 「美容点滴 効果」「シミ治療 副作用」など検索ユーザーが求める内容を丁寧に解説
- 集患ではなく“信頼”の獲得を第一に設計
成功事例
ある美容皮膚科では、「施術名×お悩み」をテーマにした検索記事を月10本発信。 記事内で「動画解説はこちら」「詳しくはLINE登録でご案内」の導線を設置。 ガイドラインに抵触せずに新規LINE登録が月200件以上を安定確保。
よくある失敗と改善策
失敗例 | 改善策 |
---|---|
効果断言のコピーを使ってしまう | 感想や実感ベースの表現に言い換える |
SNS・動画で医療法を無視した投稿をする | “情報提供”の姿勢を明確にし、過剰な演出は避ける |
ビフォーアフターをLPに並べすぎる | 症例紹介や使用条件を明記して分散掲載 |
まとめ|“ルールを守る=魅力が伝わらない”ではない
美容クリニックの集患は、「信頼感×魅力的な表現」が両輪。
- 医療広告ガイドラインを守りながらも
- 伝えたいことを“適切な媒体・表現”で展開する
この戦略が、長期的に指名され続けるクリニックを育てます。
▶️ ルールを守った攻めのPR戦略を動画で公開中 クリニック経営の羅針盤|医療広告の実務講座
