個別指導に臨む際、クリニックの院長や事務長の方々が最も気になるのは、「どんな質問をされるのか?」という点ではないでしょうか。
特に、初めての個別指導では、その準備が不安に感じることも多いでしょう。
しかし、残念ながら個別指導での具体的な質問内容は事前に知らされることはありません。
個別指導は、保険診療等が適切に行われているかを確認するための行政指導の一環であり、その際に確認されるのは主にカルテの記載や診療報酬の請求内容です。
指導の対象となる患者10人分(新規の場合)のカルテは、事前に指定されますが、具体的にどの点が指摘されるか、またはどんな質問をされるかは、当日の進行によって異なります。
質問の多くは、カルテに記載されている内容に基づいて行われるため、カルテ記載の正確さが鍵となります。
特に、「なぜこの記録がないのか」「どのように治療したのか」といった記載の不足や矛盾点について質問されることがよくあります。
また、診療報酬の算定要件を満たしているかが確認され、対応が不十分だと判断されると、さらなる追及がなされる可能性があります。
そのため、指導前に可能な限りカルテや診療報酬請求内容を確認し、適正な記載や申請が行われているかをチェックしておくことが重要です。
特に、算定要件の理解不足が指摘されるケースが多いため、事前に点数表や通知を確認しておくとよいでしょう。
総じて、個別指導の質問内容は事前に知らされることはありませんが、事前の準備をしっかりと行うことで、当日に慌てることなく冷静に対応できるでしょう。
もし、個別指導に関して不安がある場合は、専門家に相談し、万全の体制で臨むことをお勧めします。