初心者向け!新規個別指導の完全対応マニュアル 元厚生局職員が解説

初心者必見!新規個別指導の完全対応マニュアル

こんにちは
元厚生局職員の鈴木です。(メディカルオネスト 代表)
保険医療機関を経営する皆様へ。
特に、これから新規個別指導を迎えるクリニックの院長、事務長の方々に向けて、少しでも不安を軽減し、適切な対応をサポートできる情報をお届けします。

「完全対応マニュアル」というタイトルにやや誇張を感じられたかもしれませんが、実際のところ、“完全な”対応が存在するわけではありません。
新規個別指導に関しては、都道府県によりケースが異なることや、指導する先生により異なることもあり、その都度柔軟に対応することが求められるため、定型のマニュアルで完全対応することは難しいのです。

とはいえ、適切な準備と理解を深めることで、新規個別指導に対する不安を大幅に軽減し、結果的に適切な対応ができるようになるはずです。

私自身、元厚生局職員として数々の個別指導の現場を経験し、また、指導に携わってきましたが、特に新規個別指導については、初めての方にとって難しい部分も多くあります。
ここで、そのポイントを分かりやすく解説していきます。

新規個別指導の基礎知識

まず、個別指導についての基本的な違いを理解しておきましょう。

従来の個別指導では、患者カルテを30人分用意することが一般的です。
しかし、新規個別指導では、10人分のカルテ提出が求められます。
この差は大きいように思えますが、実際のところ、単にカルテの数が少ないからといって、指導自体が「簡単」であるわけではありません。

実際、私自身も「新規個別指導は軽く済むもの」という認識が少なからずありました。ところが、ここ数年の傾向として、新規個別指導を受けた結果が「再指導」となり、その翌年度以降に正式な個別指導が行われるケースが増えてきています。

特に、「再指導」となる場合には、何かしらのルールに沿わない点や改善すべき箇所があると判断された可能性が高いです。
このような状況を避けるためには、事前に何をどのように準備するべきかをしっかり把握しておくことが非常に重要です。

新規個別指導で注意すべきポイント

1. カルテの記載内容の正確性

新規個別指導において最も注目されるのは、やはりカルテの記載です。
単に記載漏れや不備がないかどうかを確認するだけではなく、治療のプロセスや患者の状態がきちんと反映されているかを再確認しましょう。
特に、新規開業後の段階では、診療内容の標準化がまだ進んでいないことが多いため、記載の一貫性を保つことが重要です。

2. 診療報酬の適正請求

診療報酬の請求に関しては、指導の際に重要なチェックポイントとなります。
新規の段階では、特に算定の取り扱いに不慣れな部分が出てくるかもしれません。
算定のルールを再確認し、算定・請求が適正に行われているかを事前に見直すことが大切です。

3. スタッフの理解と協力

クリニック全体で新規個別指導に向けた準備を進めることも非常に重要です。
院長や事務長だけが準備するのではなく、スタッフ全員がカルテの記載ルールや指導の進め方について理解しておくことで、指導当日の混乱を防ぐことができます。

4. 事前のシュミレーション

いざ指導が始まると、短時間で大量の情報を整理し、対応する必要があります。
指導の日程が決まったら、クリニック内で事前にシミュレーションを行い、スタッフ全員で流れを把握しておくことをお勧めします。
これにより、当日の不安や緊張を軽減し、冷静に対応することができます。

再指導を避けるために

準備をスムーズに進め、新規個別指導を無事に乗り越える。
それは、指導結果が再指導となることを避けることが鍵となります。
ここでは、再指導を避けるための具体的なポイントをいくつか挙げておきます。

1. 定期的なカルテのチェック

定期的にカルテを確認し、記載内容に不備がないか、または最新の算定ルールに適合しているかを確認する習慣をつけましょう。
これにより、指導直前になって焦ることが少なくなります。

2. 外部専門家のアドバイス

外部の専門家に依頼し、クリニックのカルテや診療報酬算定・請求の方法を確認してもらうことも一つの手です。
第三者の視点で指摘を受けることで、見落としていた点に気づくことができ、再指導を避けるための予防策となります。

最後に

新規個別指導を初めて経験されるクリニックにとっては、何かと不安がつきものです。
しかし、適切な準備を行い、重要なポイントを押さえることで、その不安を軽減し、確実に指導をクリアすることができます。

もし、このブログを読んで不安や疑問点が浮かんだ方、あるいは具体的なアドバイスを求める方がいらっしゃれば、ぜひご連絡ください。
私は元厚生局職員として、数多くのクリニックの個別指導をサポートしてきた経験があります。
貴院に最適なアドバイスと指導を提供し、無事に指導を乗り越えられるよう全力でサポートいたします。

お問い合わせは、お気軽にどうぞ。