個別指導とは何ですか?

個別指導とは、厚生労働省の出先機関である地方厚生(支)局と各都道府県が合同で実施する行政指導の一環です。
この指導は、医療機関が健康保険法や国民健康保険法等に基づく保険診療の取扱いや診療報酬の算定・請求に関するルールについて周知徹底することを方針として行われます。
このように、個別指導は監査とは全く異なるものです。

個別指導は、主に以下の3つの目的があります。

  1. 診療報酬の請求:医療機関が診療報酬を適切に請求しているか確認します。
    診療報酬の誤請求や過剰請求がないかが厳しくチェックされ、問題があれば指摘されます。
  2. カルテの記載:診療報酬の算定に際し、必要な内容が適切にカルテに記載されているかも確認されます。
    カルテに記載された内容が算定要件を満たしているかを確認され、記載漏れや記載不足、不適切な記録があると指摘の対象となります。
  3. 診療の質の向上:個別指導を通じて、医療機関に対して保険診療におけるルールや基準を再確認させ、保険診療の質を向上や適正化を図ることが期待されています。

個別指導の結果は、「概ね妥当」「経過観察」「再指導」「要監査」という4つの評価に分類されます。
最も良い結果は「概ね妥当」ですが、問題がある場合は「再指導」や「要監査」となり、再び指導を受けるか、場合によっては厳しい監査に進むこともあります。

医療機関にとって、個別指導は重要な機会です。十分な準備と日常的なカルテ記載、診療報酬請求の確認が必要であり、これにより、指導を無事にクリアし、良好な評価を受けることが可能です。